バリバリの昭和とハラスメントの令和

2025年4月16日(水)


戦前生まれのご年輩の男性のお話を伺いました。
スポーツに精を出していたので人付き合いも
大切にしていたらご縁が広がっていったようで。

女子校の部活の顧問をしないかと誘われたけど
自分は男の子しか育てていないから女の子に
どのように接していいか不安だったのですが。

それでもともかくまずはやってみて欲しいと
言われたので自分なりのやり方しかできないけど
それでもいいならと顧問を引き受けたそうです。

やるからには気合いを入れてやることにする
ということで生徒さんたちに厳しく指導するから
時には手が出るかも…と最初に話されたようで。

女の子たちだから男の子に対するのとは違って
力を込めないようによくよく気をつけるけど
熱くなったらはたいてしまうんじゃないか、と。

それを聞いた生徒さんたちは「構いません」と
歓迎してくれたので「よ〜し!」と思って
遠征したり合宿したり熱血指導されたそうです。

学校を卒業していく部活の生徒さんたちには
「お前ら宿題だ、次はこれ、わかるか」と言って
指3本を立てたら「わかりました」と返事があって。

卒業してからも皆さん年賀状を送ってくれて
第3子を授かった写真に「宿題できました」と
コメントを書いて送ってくれたりしたのだそうです。

という一連の話を聞いていて「あぁ昭和だな」と
しみじみ感じた一方で今だったらアウトだなぁ
とも思って微笑んだ顔が引きつっていた気がします。

当時は確かに学校で先生から怒鳴られ殴られる
というのは先生によっては日常茶飯事でしたし
嫌だったけど訴えるようなことはしませんでした。

家で話したら余計に親からも怒られるだろうから
家で話すこともなかったしそのまま流していたし
周りでもあちこちで目にすることがありました。

昔話はそれはそれで否定するつもりはありませんが
当時の考え方を今でも良しとし続けていたとしたら
すぐ何かしらの問題になってしまうでしょうね。

年を重ねてから時代の価値観が変わったと言われても
すぐにその変化を受け入れて追従していくというのは
なかなかに難しいことなんだろうなぁと感じたお話でした。