バリアフリーなお寺に一歩前進

2024年11月4日(月)

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今のビルのお寺は昭和52年に竣工したので
47年前に普通だった感覚で建てられています。
なので1階玄関に階段2段分の段差があります。

今から23年前に私がお寺に戻ってきた頃は
建築の世界でバリアフリーと言われ始めていて
なぜここに2段あるのか?と思った記憶があります。

当時は祖母が健在でしたが数年経ったころに
段差を昇り降りするのが辛くなってきたので
ステンレス製の手すりを階段に設置しました。

これがお寺に参詣されるご年輩の方に好評で
安心してお参りしやすくなったという感想を
かなり多くの方からいただいて驚いたものでした。

その頃にはお寺でのご法事に参列される方や
納骨堂に参詣される方のなかに車椅子を使って
お参りされる方を時どきお見かけしていました。

当時は一緒に参詣される方が車椅子ごと抱えたり
乗っている人を一旦車椅子から降ろしたりして
2段の段差を昇り降りされることがほとんどでした。

あるとき先代住職がDIY好きなのでホームセンターで
分厚いコンパネや木材やベニヤなどを買ってきて
車椅子用に頑丈な木製スロープを手づくりしたんですね。

手づくり木製スロープは頑丈にすると重くなるので
半分の幅のスロープを並べる仕様にしていたのですが
設置するのも片付けるのも重すぎて大変でした。

長年にわたり活躍していた手づくり木製スロープも
痛みと汚れが目立つようになりはじめてきたので
このたび既製品の簡易型スロープを導入しました。

最近は重さも軽くてパッと楽に設置できるような
既製品のスロープが長さも種類も豊富にあるので
ちょうど良さそうな介助用スロープがあります。

縦方向に半分に折りたたんで収納されているのを
留め具を外して下に置いて開いて広げるだけで
手づくりスロープよりはるかに簡単に使えます。

バリアフリーのお寺というにはまだ道半ばですが
1階玄関用のスロープを新しく使いやすくしました。
段差にお困りの方はぜひ使って試してみてください。