話すことで少しは楽になれたら
2024年5月2日(木)
母が亡くなって父の世話をする人がいなくなり
残された父は独りでいる時間が圧倒的に増えて
認知症が進んでいくことの悩み話を伺いました。
仕事柄もあって自分にも家族にも父は厳しくて
訪問販売や買取訪問や宗教勧誘などの人たちが
自宅に来るのを絶対許さなかったはずなのに。
母に先立たれて独りになってしまってからは
なぜか自宅を訪れてくる人たちを追い返さず
家にあげてしまって話を聞いているらしくて。
仕事を終えて帰宅したら誰かが来た形跡があるので
何があったのかを尋ねてもよく分からなかったり
家にある自分のモノがなくなっていたりするようで。
あるとき宝飾品の買取の人に自分のジュエリーを
いいように言いくるめられて買い取られていて
代わりに知らないジュエリーがあったそうです。
ゴミ箱を見たらそのジュエリーの保証書があって
これまでの父を思うと考えられない行動なので
問い詰めたらデパートで買ってきたみたいで。
子どものジュエリーを買い取らせてしまったのを
ハッと正気に戻ったときに申し訳なく思ったのか
デパートに行って買ってきたんでしょうけど…と。
仕事をしているため昼間は父を家に残すので
どうしても目が離れてしまうことになるけど
生活するには仕事を辞めるわけにもいかなくて…
デイサービスに行ってもらうのすら嫌がるので
独りでこもりきりになるけどケアマネさんから
そろそろ独りも限界っぽいと言われていて…
このまま独りで居る時間が長くなればなるほど
父の認知症が進んでいってしまうことになるので
どうにかできるものならどうにかしたいけど…と。
思い通りにならないことに苦悩されていました。
聴くことしかできませんがいつでもまた聴きますよ
と申しあげたら少し微笑んでくださいました。
ただ紡がれる言葉に耳を傾けるしかできませんが
吐露したいときはお話を聴かせていただきます。