会うと生きる気力が湧いてくる

2023年12月12日(火)

231212
親御さんを病院で看取られた方に伺った話です。
コロナ禍の間は面会させてもらえなかったので
週に一度着替えを持っていくしかできませんでした。

5月に緩和されてからは会えるようになったけど
一度に会えるのは2人までしか病室に入れなくて
しかも会える時間は10分に限られていました。

それでも会うことができるようになったから
遠方から孫娘さんが曾孫を連れて帰省してきて
親御さんと面会させてもらうことができました。

いつも近くにいる子どもたちが会いに行って
親御さんの手を握りながら声をかけていたけど
親御さんは寝たきりの身体でいらっしゃいました。

ところが孫娘さんが遠方から戻ってきたときは
寝たきりだったはずの親御さんは両手をあげて
孫娘さんのお見舞いを喜んでくださったそうです。

「お祖母ちゃん手をあげて迎えてくれたよ」と
お母さんに伝えたら「え〜っ!」て驚いて
「お祖母ちゃんうれしかったんだね!」と。

娘である自分が毎日のように面会に行っても
手を動かして出迎えてくれたことはなかったけど
孫がお見舞いに来てくれたら力が出たようでした。

それから親御さんはしばらく元気を取り戻して
容態が少し回復されたということでしたけど
身体が弱っていくのには逆らえなかったそうです。

「母が手をあげたのをこの目で見られなかったのは
とても残念でしたけど孫が元気を与えてくれたおかげで
母が少しだったけど長生きできてよかったです」

子どもたちが日々会いに来てくれていたのを
親御さんはもちろん喜んでいらしたでしょうが
孫という存在はそれ以上に特別なのでしょう。

会えるときは会いに行くって大事なことですね。