こんな自分でも迎えてもらっていいのか

2023年8月12日(土)

230812
昨日のあんな父でもという話の続きのお話です。
父親は悪いことばかりしていたという息子さんも
ご自身は「どうしようもない」とおっしゃいます。

「自分はろくでもない人間なので生まれ変わったら
次は犬の胃の中にうごめく大腸菌か何かにしか
なれないと思っていたんです」と続けたあとで。

「でもあんな親父でも阿弥陀さまに救われるなら
こんな自分だって救ってもらえるんでしょうけど
それじゃ虫が良すぎませんか」とおっしゃいました。

もちろん阿弥陀さまのお慈悲の救いがあるから
自分が思うままに悪いこともやりたい放題だと
好き勝手にして良いというのは本末転倒です。

自分の悪しき行いを反省しているからこそ
自分はお慈悲にすがるしかないと思うのであり
そう思うからこそ救われたいと願うわけで。

だからこそ阿弥陀さまに助けてくださいと
心から願って極楽に往生したいと思って
南無阿弥陀仏のお念仏が出てくるんですね。

なので阿弥陀さまのお慈悲を願う心がある人は
何でもやりたい放題に振る舞おうとはせず
なるべく悪いことは避けようと思うでしょう。

悪いことを避けようとしても避けられない人と
何でもやりたい放題に振る舞っている人とでは
阿弥陀さまは前者を喜び後者を悲しむわけで。

阿弥陀さまのお慈悲を願う心があればこそ
阿弥陀さまが悲しむようなことは避けたいので
悪いことも自然と避けるよう思うでしょうから。

だから自分のことをどうしようもないと思う人は
阿弥陀さまが何とかしてやりたいと思ってくださり
悪いことを改めてお念仏するのを待っておられます。

阿弥陀さまのお慈悲の心から漏れることはないので
これからもお念仏するご縁を大切にしていただいて
しっかりとお念仏してくださいとお話しました。

「自分でもお念仏していれば大丈夫だというのは
申し訳ない気がするけど有り難いですね」と
まだ腑に落ちていないような顔でおっしゃいました。

阿弥陀さまとお念仏のことをお伝えしていくのは
なかなか難しいことだと分かっていましたが
改めて自分の力量不足を思い知らされました。

それと共に自分を素直に省みるのが大事と言いながら
こんなにも自分の愚かさと向き合えていないだろうと
突きつけられているようで自分の至らなさも痛感しました。。。