ネガティブになってもいい
2026年8月27日(木)

お寺に若い男性がお悩み相談に来られました。
突然とても衝撃的な出来事があって心が整理できず
どうしたらいいかわからないということでした。
無理のない話せる範囲でご事情を伺っていき
時どき「それって、こういうことですか」と
確かめながら詳しいお話を聞かせていただきました。
ひと通り何があってどうなったのかを伺ったあと
「どうしてもネガティブに考えてしまう自分がいて…
どうしたらいいんですかね」と尋ねられました。
お話を伺っていると、ネガティブになること自体を
良くないと思っておられるようなのでお尋ねすると
「そうかもしれませんね」とうなずかれました。
そこで「衝撃の大きな出来事があったのですから
悲しい、つらい、苦しいと思うのは、ごく自然な
心の反応ではないでしょうか」とお話ししました。
嬉しいときに嬉しいと感じるように、辛いときは
辛いと感じるのも、そのときのありのままの反応です。
その自分の気持ちを否定しなくてもいいと思うんですね。
ネガティブになること自体が悪いのではありません。
「今の自分はこう感じているんだな」と受け止めて
ありのまま受け入れるのは大切なことだと思います。
もちろん、その状態がずっと続いてしんどくなったら
少しずつ違う方向へ向かうとしても、無理してまで
ポジティブになろうとしなくてもいいと思っています。
そんな話をしていると何かしら心に響くところが
あったようで、最初にお寺に来られたときよりも
少しずつ表情がほぐれていかれるように感じました。
最後に「どうしてお寺へ来ようと思われたのですか」
と伺ったところ「実はChatGPTに勧められました」
という全く想像していなかった返事が返ってきました。
最初は心療内科などにかかるよう提案されたそうですが
ご本人が求めている答えではなかったということで
やり取りを重ねるうちに仏教やお寺が出てきたそうです。
とても驚きましたが、それ以上に嬉しく思いました。
ChatGPTとのやり取りから、AIではなく人と人とが
向き合う場所へご縁をつないでくれたのですから。
時代は変わっても、誰かに話を聴いてもらうことや
ありのままの気持ちを受け止めてもらえることの
大切さは、これからも変わらないのかもしれませんね。