『急に具合が悪くなる』けれども…

2026年7月30日(木)


昨日のブログでも触れた哲学者・宮野真生子さんと
文化人類学者・磯野真穂さんの共著本が原作となった
映画『急に具合が悪くなる』を観てきました。

原作の本を読むよりも映画を先に観る方がいいと
勧められていたこともあり、お盆前に行けるのは
昨日しかないと思って映画館へ足を運びました。

というのも先日の坊主BARでも話題になった作品で
3時間を超える長編映画だと聞いていましたが
すっかり見入ったままエンドロールを迎えました。

原作は日本人どうしの往復書簡ですが、映画では
パリを舞台にした日本人演出家の真理と介護施設長の
マリー=ルーが出会う物語として描かれていました。

認知症の入所者を人間として扱う介護を導入したい
マリー=ルーは、偶然のきっかけから真理と出会い
すぐにお互いかけがえのない親友となっていきます。

その出会いの場面を観ていると、この本を紹介して
くれた友人と出会って親しくなったご縁が浮かんできて
人生には不思議なご縁があるものだとあらためて感じました。

ところが真里はステージⅣのガンを患っているので
いつ「急に具合が悪くなる」かわからない現実に
「チクショー」と叫びながらも懸命に生きています。

病とともに生きていく苦しみを吐露する真理だけでなく
認知症入所者の尊厳を守ろうと苦悶するマリー=ルーの
葛藤がスクリーンの向こうから何度も響いてきました。

出会ったからには、いつか別れもやってきます。
でも別れて終わりではなく、それからも一緒に生きていく
ということも大切に丁寧に描かれている映画でした。

ということで瀧口竜介監督による映画を観終えたので
次は原作となった本を読みながら、もう一度この映画を
味わいなおしつつ原作の世界に触れていきたいです。

観る人によって感じることや考えることは違うでしょう。
この映画をご覧になったら、皆さんはどんなことを
感じたり考えたのか、ぜひお話を聞かせてください♪