素直に「よかったね」と言えたなら

2026年6月10日(水)


ある人から、芸能人がSNSで子どものことについて
嬉しかった出来事を投稿したところ、それを見た人から
批判されて炎上したらしいという話を聞きました。

本当にそんなことがあったのかどうかは分かりませんし
詳しい事情も知らないので何とも言えませんが
なんだか息苦しい世の中だなぁと感じてしまいました。

もちろん何をどこで誰にどう話すかということには
ある程度の配慮が必要な場面だってあるでしょうし
言葉を選ぶということも大切だろうとは思います。

でも嬉しかったことを嬉しかったと話しただけで
批判されるからと、周りの目を気にして何も言えなく
なってしまうのは違うんじゃないかと思うんですよね。

とはいえ、お寺でいろんな方のお話を伺っていると
批判した側の人の気持ちも分からなくはないなぁと
思うことがないわけではない、というのもまた事実です。

自分がずっと手に入れたくて努力していたのに
どうしても手に入らなかったものを、身近な人が
あっさり手に入れたことを知ったという方がおられました。

本当なら「良かったね」と言いたいし喜びたい。
だけど知らされた瞬間に複雑な気持ちが湧いてきて
とても素直に祝福できなかった自分がいたそうです。

その方は、祝福できない相手に対してだけでなく
祝福できない自分自身にも苦しんでおられました。
「なんで私はこんなに心が狭いんだろう…」と。

人はどうしても他人と自分を比べてしまいます。
自分にないものを持っている人を見てしまうと
心が揺れてしまうことは誰しもあるでしょう。

人とつい比べてしまう気持ちはよく分かります。
私自身も自分と他人をどうしても比べてしまって
しんどかったり苦しかったことはありましたから。

その瞬間には他人を嫉んで羨んで許せなかったけど
その苦しみというのは相手と比べてしまった自分の
心から生まれていたと今では思えるようになりました。

嬉しいことがあったら素直に嬉しかったと言えて
聞いた人も素直に「よかったね」と言えたなら
みんながにこやかで心穏やかでいられるんですよね。

本当は比べる必要なんてないことはわかっています。
でもどうしてもつい比べてしまうのが人間なので
なかなかそういうわけにはいかないかもしれません。

それでも比べる気持ちを少しでも手放すことができたら
いまより生きやすい世の中になっていく気がします。